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死んだ

2018年07月08日 15:56

僕は建物の中に手持ち無沙汰に立っている。黒いスマートな制服まで着て。

確かこの後誰かが来ることになっていたを思い出す。

少しすると立っているすぐ横の黄土色に少し緑色を加えたようなメタリック調の自動ドアが左右に開く。

奥から僕と同じような制服姿の男が入ってくる。確か彼は大佐だ。

入ってくるなり、助手らしい傍らの女性スタッフに今回の計画の進捗を聞いた。

僕は大佐について回るように部屋の中央部にある台座に移動する。

台座は人二人分は横になれそうな長方形で、高さは腰ほどもある。

中央部はくぼみ状になっていて、くぼみの中にはデジタル地図が立体的に書かれ、待ち針のような重要ポイントが地図に20本ほど刺さっていた。

なんの作戦かは僕は分からない。僕は大佐のやり取りを一通り見て、あるところで外して良いと言われたので休憩室に移る。

横になりスマートフォンとほぼ同形状の、個別に与えられるらしいデバイスを起動すると画面上には「中国通信網」という文字が並んでいる。

どうやら今は中国上空を飛んでいるようだ。窓の外には青い海に小さな雲がまばらに流れて見える。

僕はそれだけ確認すると休憩室に備え付けられている簡易ベッドに横になる。

しばらく寝付けない状態が続く。

すると突然怒号が聞こえた。

「何が起きた!」

例の大佐の声だ。何が起きたのだろう。ドアのない休憩室から廊下をスタッフが右に左に通り過ぎるのが見える。

同時に爆発音と大きなゆれを感じた。

そして直感的に理解できた。

ああ、この船はじき沈むんだ。

僕は起こした体を横に直し目を瞑る。堅く堅く。

目を開けたらきっと火の海がそこにあって、すぐに僕を襲うに違いない。

そんな怖い最期は嫌だな。だから堅く目を瞑る。

段々と熱さを感じてくる。あれ、こんな人生だったっけ?


というところで目が覚めた。
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